サッカー選手になりたいゆとり君

「将来はリーガ・エスパニョーラで活躍するサッカー選手になりたいんですよね」

「へぇ。今はどこのチームにいるの?」

「チームには入ってません」

「えっ、じゃあどうやって練習してるの?」

「まだ練習してないんですよ。教えてくれる人がいないんで」

「一人でも出来る練習はいくらでもあるでしょ」

「独学でやってプロになれるんですか?」

「始めるきっかけはみんな独学、というか好きでやってるんだよ」

「ちょっとリフティングをやろうと思ってみたんですけど、それがなんの役に立つのかわからないんですが」

「ボールタッチはサッカーやる上で全てにおいて必要な基礎だよ」

「このチームに入るとどういうことを教えてくれるんですか?」

「まずは走り込みだね。基礎体力をつけないと」

「ただ走るだけですか?」

「走るのにも色々あるけど、君のレベルではまず普通に走ることだね。今日からでも出来るけどやる?」

「やる気はあるのですが忙しいのですぐにはできません」

「いつからやるの?」

「今週は試験期間で、来週は友人と旅行に行くのでそれ以降になります」

「そうですか。その先は毎日練習できますか?」

「ゲストハウス作りたいので毎日は無理です」

「ゲストハウスはサッカーとなんか関係あるの?」

「地域振興にも興味があるので」

「サッカーやる気ないよね?」

「やる気はあります。リーガ・エスパニョーラに行って日本代表でも活躍したいです。夢なんです」

「…がんばれ」

※この会話はフィクションであり、実在の人物・団体とは一切関係ありません